ポリマーセメント系塗膜防水工事施工指針(案)

ポリマーセメント系塗膜防水工事施工指針(案)

  • 防水層の種別
  • 防水層の保護・仕上げ
  • 防水層の適用

 ポリマーセメント系塗膜防水材は、ポリマーセメント系塗膜防水用エマルション(以下、ポリマー混和液という)とポリマーセメント系塗膜防水既調合粉体(以下、既調合粉体という)で構成され、下記の種別に適合するものとする。

防水層の種別

防水層の種別は、表1とする。

防水層の使用量と平均厚み(硬化後)

表1中のポリマーセメント系塗膜防水材の使用量は、Aタイプでは全固形分80%・硬化塗膜比重1.5、Bタイプでは全固形分80%・硬化塗膜比重1.8の材料を示したもので、全固形分および硬化塗膜比重がこれ以外の場合には、表中の平均厚み(硬化後)を確保するように使用量を換算する。

表1 防水層の種別

工程 Aタイプ
PA-1仕様 PA-2仕様
使用量 1.5(kg/m²)
平均厚み 0.8(mm)
使用量 2.1(kg/m²)
平均厚み 1.1(mm)
1 プライマー塗り
0.2(kg/m²)
プライマー塗り
0.2(kg/m²)
2 ポリマーセメント系塗膜防水材塗り
Aタイプ
0.8(kg/m²)
ポリマーセメント系塗膜防水材塗り
Aタイプ
1.2(kg/m²)
防水用補強布張り
3 ポリマーセメント系塗膜防水材塗り
Aタイプ
0.7(kg/m²)
ポリマーセメント系塗膜防水材塗り
Aタイプ
0.9(kg/m²)

[注] (1)ポリマーセメント系塗膜防水材の使用量は、式(1)により換算する。

W=G×T×100/C … 式 (1)
ここに
W:使用量 (kg/m²)
G:硬化塗膜比重
T:平均厚み (硬化後) (mm)
C:全固形分 (%)

なお、表中の平均厚み(硬化後)は、防水材単独の厚みであり、プライマー、補強布の厚みは考慮していない。

(2)使用するポリマーセメント系塗膜防水材の性状により、上記で算出した総使用量を変えずに、工程数および各工程の使用量を増減することができる。

(3)平場と立上りは、同一仕様とする。

(4)プライマーおよび保護層・仕上げ層については、防水材製造所の仕様による。

(5)JASS8 C-PF仕様,C-PU仕様への適用の場合の硬化塗膜比重は、JASS8 M-103の試験により得られた数値を採用する。

表1.5.10 ポリマーセメント系塗膜防水工法(C-PF,C-PU)*JASS8(2022) P.66抜粋 表1.5.10

工程例
仕様
Aタイプ Bタイプ
C-PF仕様 C-PU仕様
塗布量 3.0(kg/m²)
目標厚み(硬化後)1.6(mm)
塗布量 2.5(kg/m²)
目標厚み(硬化後)1.1(mm)
1 プライマー塗り
0.2(kg/m²)
プライマー塗り
0.2(kg/m²)
2 ポリマーセメント系塗膜防水材塗り
Aタイプ
1.2(kg/m²)
補強布貼り
ポリマーセメント系塗膜防水材塗り
Bタイプ
1.5(kg/m²)
3 ポリマーセメント系塗膜防水材塗り
Aタイプ
0.9(kg/m²)
ポリマーセメント系塗膜防水材塗り
Bタイプ
1.0(kg/m²)
4 ポリマーセメント系塗膜防水材塗り
Aタイプ
0.9(kg/m²)
工程例
保護層・
仕上げ層
仕上塗料 ポリマーセメントモルタル 保護緩衝材
1 仕上塗料塗り ポリマーセメントモルタル塗り 保護緩衝材の取付け
2 埋戻し