ポリマーセメント系塗膜防水工事施工指針(案)

ポリマーセメント系塗膜防水工事施工指針(案)

  • 防水層の種別
  • 防水層の保護・仕上げ
  • 防水層の適用

 防水層の保護・仕上げは、表2を標準とする。

表2 防水層の保護・仕上げ

非歩行用
仕上げ塗料
軽歩行用
仕上げ塗料
セメントモルタル 薄塗り型
ポリマーセメントモルタル
保護緩衝材

[注] (1)イ、ロ、ハ、ニの塗布量・塗布回数などは、防水材製造業者の仕様による。

(2)イ、ロ、ハ、ニの平場と立ち上がりは同一仕様を標準とする。

(3)ホの保護緩衝材は、地下外壁の埋め戻し時の防水層損傷防止として用いる。
保護緩衝材は、防水材製造業者の仕様による。

 日本建築学会「建築工事標準仕様書・同解説JASS8防水工事」(2022)では、ポリマーセメント系塗膜防水層とケイ酸質系塗布防水層の保護・仕上材については、以下のように記載されている。*JASS8(2022) P.67 15行目~P.68 12行目抜粋

(5)保護・仕上材
保護・仕上材は,ケイ酸質系塗布防水層とポリマーセメント系塗膜防水層の上に塗布し,防水層の美観の付与と保護を目的として使用するものであり,防水材の種類と用途によっては使い分けられ,表1.5.12のとおりとする.

表1.5.12 防水層の保護層・仕上げ層

仕上塗料
(塗装仕上げ)
仕上塗料
(防食仕上げ)
ポリマーセメントモルタル 保護緩衝材

[注] (1)①,②,③の塗布量・塗布回数などは,防水材製造所の指定による.

(2)①,②,③の平場と立上りは,同一仕様を標準とする.

(3)④の保護緩衝材は,地下外壁の埋め戻し時の防水層損傷防止として用いる.
保護緩衝材は、防水材製造業者の指定による.

(ⅰ)仕上塗料
仕上塗料は,はけ,ローラー,ゴムべらまたは吹付け機器などで塗布するのに支障なく,防水層と十分に接着し,良好な耐候性を有し,防水層の品質を低下させないものとする.また,雑排水槽や人工池などに使用する仕上塗料は,防水層と十分に接着し,良好な耐薬品性等を有し,防水層の品質を低下させないものとする.

(ⅱ)ポリマーセメントモルタル
ポリマーセメントモルタルは,セメントモルタルにセメント混和用ポリマーディスパージョンを混合したものや既調合のポリマーセメントモルタルとする. 防水層が完成した後,金ごてなどを用いて塗り付け,均一に仕上げるのに支障なく,防水層と十分に接着し,防水層の品質を低下させないものとする.

(ⅲ)保護緩衝材
保護緩衝材は,発泡ポリエチレン,発泡ポリスチレンなどの発泡プラスチック,コンクリートブロックなどのコンクリート2次製品,または厚手の繊維製品などとし,その種類,厚さは防水材製造所の指定によるものとする.